モチベーション維持に効果的?正しいモチベーションの「下げ方」

   




 

「成し遂げたい事があるのに、なかなか頑張れない」というのが人の常です。

なぜなら努力は常に苦痛を伴いますし、例えば努力が楽だったなら、既に世界は成功した人だらけです。

 

現在、学術的なモチベーション研究はかなり進んでいて、基本的な部分はほぼ確立していると言って過言ではありません。

しかしながら、この「目的を達成するモチベーション」についての現実的な方法論はまだまだ未熟で、発展途上です。

 

今回は、モチベーションの向上と維持について、あえてモチベーションの下げ方・どうすれば人間の意欲を削げるのか?という逆の視点から考えてみました。

 

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■モチベーションの下げ方1:心に「被コントロール感」を植え付ける

 

子どもの勉強への意欲を削ぐ最良の方法は、子どもが自らやろうとする度にすかさず「勉強しなさい」と強制・命令することだと言います。

 

また、上司が部下の仕事へのモチベーションを下げさせる最良の方法は、

  • 人として信頼されない様なふるまい
  • 一切の仕事のフィードバックをしない
  • 「成果は独占、失敗は部下のせい」と理不尽を全開にする

等々、とにかく目先の不満足要因を増大させること。

 

この2つに共通しているのは、どちらもやられる方は被コントロール感を感じるという部分です。

 

「被コントロール感」とは、人に命令・強制されてやっているという感覚。

この感覚の効果は絶大で、全く同じ事をするにしてもこれがあると無いとではモチベーションの欠け方がケタ違いとなります。

 

「被コントロール感」には、人が行動する時に最も望ましい動機付けである「内発的動機付け(※)」の発生を著しく阻害するという特性があります。

 

そして、もし他人にこの感覚を抱かせようと思ったら、その方法はとても単純です。

ただ自分の要求を押し付けるだけでいいんです。

でも逆に言えば、他人に何かを自発的にして欲しい時、相手にこの感覚を抱かせないでこちらの望みを叶えてもらうのは、それほど易しくありません。

 

ちなみにこの手法は、自分自身にも応用できます。

何をするにも「私は他人にやらされていて、私に選択権など無い」と考えればやる気は下がりますし、「これは私が自ら選んでやっている事だ」とポジティブに捉えられれば、モチベーションは向上します。

 

※内発的動機づけとは…

好奇心や成長欲求等、自らの内面から発生する動機に基づいて行動すること。これに対し、金銭的報酬や罰則等の外的な要因にに基づいた行動を外発的動機づけという。

 

■モチベーションの下げ方2:アンダーマイニング効果

 

内発的動機づけに基づいた行動は強力です。

誰に何を与えられなくとも、その行動をすることそのものが喜びであり、継続力も抜群だからです。

 

では、人がこの様なモチベーションを持ってしまったら、もう誰もこの人の意欲を低下させる事はできないのでしょうか?

実は、残念ながら十分可能です。

 

その答えは「アンダーマイニング効果」にあります。

 

「アンダーマイニング効果」とは、内発的動機づけに基づいて行動している人に対して外的報酬を与えると、自然と動機が内発的→外発的動機づけにすり替わってしまうという心理。

例えば自ら意欲的に勉強する子供がいたなら、「このくらい勉強したから」とこまめに小遣いやプレゼント等の何らかの物質的なご褒美を与えると、次第にこの子はご褒美をもらえないときに不満を抱く様になり、勉強への意欲を失っていきます。

行動のモチベーションが、内発的動機づけ(自ら喜んでする気持ち)から外発的動機づけ(ご褒美)へとすり替わってしまうからです。

 

そしてアンダーマイニング効果は、子どもも大人も関係なく働きます。

 

例えば仕事にも何にもやる気が出ない時は、”給料”や”他人の評価”などの外からの刺激に頼っていないか、生来持って生まれた自分の興味・やる気が、「アンダーマイニング」というすり替えの罠に嵌められていないかを少し考えてみると良いかもしれません。

 

■まとめ

 

さいごに、モチベーションについて書いておいて何ですが、私は目標に向かって努力する時モチベーションはそこまで重要ではないと思っています。

 

なぜかというと、行動とモチベーションは両輪のように互いに影響しているからです。

つまりモチベーションが行動を促すように、行動もまた、モチベーションを生み出します。

 

上がらないモチベーションをあげるのは大変だし、上げてもまた近いうちに必ず下がるものなので、そんな事をしている間にちょっとした行動をしてしまうのが一番良いと思います。

たいしてモチベーションが無くても、勉強の本を開く動作はすぐにできるし、体力作りならスクワット1回だけならそこまで躊躇する人もきっといません。

やる気のない日は、とにかく小さな行動。

自戒を込めて、そんなことを考えています。

 

 

 - 自己啓発