建築系VRの基本的な作成の流れと具体的なVRシステム例

   




 

前回の記事はこちら

VR(バーチャル・リアリティ)作成の超~基礎知識・建築業向け

 

建築関係の業界におけるVR導入に必要な、基礎知識をお届けするシリーズの後編です。

 

VRの作成は、実際に作るのはプロの手かもしれませんが、依頼する側もしっかりとイメージを持っていればきっと良い結果が得られやすいです。

今回は、知識ゼロから分かるVR作成の流れ、そしてざっくりとイメージを掴んでいただけるよう、具体的なVRシステムの例も含めて解説したいと思います。

 

 

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VR作成の流れ

 

VRってどうやって作るの?

 

まずは、基本的なVR作成の流れについてです。

使用ソフトウェア・VRの用途等によって実際の作業工程は変わってきますが、ごく典型的な流れは以下の通りです。

[VRのつくりかた]

 

(1)3D作成ソフトウェアで、3Dを作る

 

(2)VRソフトウェアを使い、作成した3DデータをVR用データに変換

  ※作成した3Dデータを「VRソフトウェア」に読み込み、VRデータに変換します。

 

作成手順は以上です。

 

ただし、「3Dマイホームデザイナー」など、特別ソフトウェアを別に用意してVRデータに変換しなくても、作った3D空間を使ってそのままVR体験が可能なソフトもあります。

 

3D作成ソフトウェア

 

3Dデータの作成には、3D作成用のソフトウェアが必要です。

種類はたくさんあって、価格も無料~何十万円もするプロユースのソフトまで、ピンキリです。

一口に「3D作成ソフト」といってもそれぞれソフトには得意なこと・不得意なことがありますので、建築系であればSketchUp、formZ、CINEMA 4D等がよく使用されるようです。

 

VRソフトウェア

 

建築系VRの作成にもよく使用されているソフトにはSYMMETRY、Unity、Revitなどがあります。この他にも、様々なソフトウェアが利用されています。

今後新しい便利なソフトウェアもどんどんリリースされるでしょうし、今挙げた既存のソフトウェアも、日々開発が進んでいます

 

余談となりますが、「Unity」は建築系でも現在よく使用されているVRソフトですが、本来はゲーム開発において主流なソフトウェアですので、建築系VRにとっては機能は限定的であまり便利なソフト…とは言い難いです。

 

ヘッドマウントディスプレイの主流

 

高機能&高価格なラインでは「HTC Vive」や、「Oculus Rift」が主流です。

 

そして最もローエンドなものはCardboard

 

こちらはかなり低コストで入手可能。ちょっとした素材さえ用意できるなら、ネットで型をダウンロードし、厚紙か薄い段ボールの様な紙を加工して手作りすることもできます

 

もちろん、「没入感」はハイエンドHMDの方が断然高いことは言うまでもありませんが、CardboardでもそれなりのVR感覚を楽しむことが出来ます。

 

建築業向けのVRシステム例

 

VRシステムの構成例

 

「VRシステム」とは前回も述べた通り、ソフトウェア・パソコン・ヘッドマウントディスプレイ(HMDと略されることも多い)・その付属機器等々、VRを作成し体験する際に必要な一連のものの総称です。

 

現在のVRシステム構成には、決まったものや王道はありませんが、今回は何かしらVRシステムの構成例を示すべく「SketchUp」を使っているという仮定でシステム構成を考えてみます。

 

[VRシステムの構成(例)]

 

◆3D作成ソフトウェア:SketchUp

◆VRソフトウェア  :SYMMETRY

◆HMD       :HTC Vive

 

 

SketchUpを使う場合、VRソフトはUnityよりSYMMETRYの方が断然出来る事が多く、相性が良いようですのでこういう構成になりました。

そして、SYMMETRYを使うならHMDは自動的に「HTC Vive」一択です。

 

最後に、これらのソフトウェアを使うために肝心なパソコンは、上記のソフトウェアが要求するスペックがあることが必須です。

また、今回のシステム構成の場合ならwindows環境推奨となります(SYMMETRY使用のため)。

 

目的に合う最適な組み合わせを考えるのが最大の難所

 

システム構成は、作成するVRの用途は何なのか?何がしたいのか?(例えばリアルタイム編集がしたい、等)そしてどれだけの予算を計上しているのか…様々な条件を踏まえて、最適なソフトを選び、組み合わせる必要があります。

 

私は実制作より、この様に目的に合った最適なシステム構成を考える場面が、VRにとって最も難しい場面なんじゃないかなと思います。

 

そう思うと、パッケージされたVRコンテンツ作成サービスはとても魅力的ですね。

 

しかしまたその一方で、見る角度を変えれば、極端な話最も難しい部分はそこだけでもあるわけです。

 

ソフトの種類・組み合わせも現在のところ選択肢はそこまで多くはないですから、ネット等で多少の知識が得られれば構成は考えられますし、そうすればもしかすると「ちょっと自社でVR、試してみるか!」という試みが驚くほど安価に実現するかもしれません。

 

まとめ

 

何十年か前のパソコンや携帯電話の場合と同じで、きっとこれからのVR技術は数年~10数年の間に、より高度で簡単で誰もが安価に利用できる技術へと進化するだろうことは想像に難くありません。

 

今は先行者利益というのもあるかもしれませんが、少し待つ…というのもまた手かもしれません。私個人的には、参入が早くとも遅くとも、参入することそのものにメリットがある新技術だな、と思います。

 

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